― 『世界樹』の枝 スヴァーグニル ―
――うおおおっ!
[動けぬアイリ>>249向け、必殺の刺突が繰り出される。
そこに割り込むようにして振るった戦鎚は、狙い通り尾を横から打って、その軌道をアイリから大きく逸らす。
一瞬安堵の表情を浮かべるも、それは敵の狙いが見え見えだったがためのまぐれ当たり。
横合いから飛び出した標的を認識し、スヴァーグニルは鋭い尾をこちらへ向ける]
そうだ……俺が相手だ!
[背中から聞こえる声>>250を無視して、大蛇の前に立ち塞がる。
再び鋭く突き出された尾を、戦鎚で弾こうと試みるけれど]
いってぇ!
[左腕を僅かに掠める針。
出血があるかないかの傷口から、消毒液の数十倍くらいの激痛が走る。
しかもそれは肌を侵しながら、じわり、と広がりつつあった]