[>>297脈打つ首筋に牙を立てて、甘味を帯びた血液を啜る。味が良いだとか、飢えた喉が潤されるとか。それだけならば、今はそこまで欲してない。欲するに至るのは、この満ち溢れるエナジー。この高揚感!] ――はは、 ……まさか俺なら安全、とでも思った? 安全な奴なんて多分、何処にもいないよ。 可哀想なフェリ。[喉に流れる朱を飲み込み、―― 視線を上げ注がれた生命力を受けて、再び若さを得る。髪の毛は急激に伸びて水面を揺らした。]