[直接言う機会は恐らく訪れはしないだろうが
ダーフィトは数少ない友人であるカークに感謝していた。
自室を締め切ったりすることこそありはすれ、
無理に眠らせる方策を取ろうとはしないことに。
だから、もしも約束通りに呑みに行くことがあったなら
羽振りよく奢ってやろうと思っていた。
…ライターの件は、忘れたフリで誤魔化すことにして。]
腹ごなしが出来たらまた眠くなって来やがった…
[ふつふつと思い出した昔のことを脳裏に押しやり
緩く結んだ髪を後ろへと追いやりながら、ダーフィトは言ちた。
ここからならばメイン・サロンが近い。
足取りが眠気で怪しくなり始めたので欠伸をしながら、その場へ。**]