……いや、感謝すべきといえるかな。どこまでも変な縁がある。
[ひとりごちる。
あの時、氷竜軍として、海精軍に挑み、ジークムントを逃がすために殿となった。
それでも逃げられると思った運命を返したのは彼女の竜
捕虜となり、その後どうなるかわからない運命の下にあって。その運命を返したのは彼女の手。
そおして海精軍として敵指揮官部隊へと突入したとき、孤立状態となった絶望的状態の運命を返したのは、中断させ、深く敵意を買わずに済ました、彼女の武器。
つくづく翻弄されているこちらの身にもなってもらいたいものだが、それでも生きているならば翻弄というよりは導きなのだろう。]