[どれだけの時間、そうしていただろう。ぎり。と、奥歯を噛み締めて、乱暴に涙を拭った。目は既に、真っ赤に充血をしてしまっている。それでも己を励まして、鼻を大きく啜り上げた。手紙を再び拾い上げる。謝ることは幾らでも出来る。後悔することも幾らでも出来る。……けれど今。己の満足の為に取れる時間はここまでだ]