[クレメンスが、“わたし”の性別に気づいていることや、亡き娘と重ねて気にかけてくれているとは、気づける術のなかったけれど。この船での護衛計画が練られた時、特に、直属の上司となるクレメンスの身辺調査は、シルバー・メリー号に国からの情報開示請求をしてまで、厳重に行われていたから。クレメンスの故郷が、惑星ネオ・ル=リエーの土着信仰のあった小さな島らしいということも>>10」妻や娘を亡くしたことがあるようだということも、護衛官たちから、聞いたような気がしないでもないが….]