― 30分経過後 ― やれやれ、異界の勇者も所詮はこの程度か。 素地は認めるが、ヴェルトラオム卿はここからどうするつもりなのか。 ……あ、ふらつきだしたな。[片腕立てが終了すれば、遂にその辺りの神官騎士と実戦組み手なんかを始めだしちゃったり。文字通りアイルリートもトオルと同じく一切のノンストップなのだが。明らかにおかしい。体格差も勘定にいれると明らかに体力差がおかしい事にトオルは気付けるだろうか。鍛錬中の間、アイルリートの身体を覆う、土色をした魔法の薄膜が…]