[ヤコブのソマリアードに対する認識は、なんとなくおっかない人、だった。
正式に騎士となって騎士団に入団したとき初めてまともに話をしたけれど、頭が恐ろしく切れそうな奴だなという印象を覚えた。
こういうやつを怒らせると厄介だ、という感覚は、たとえばまあ鉄面皮に感じるあたりと共通するかもしれない。
同じ顔のアランに同じことを感じないのは、出会いがアレだったからだろう。たぶん。
騎士としてみなのために力を尽くすように的なお定まりの文言を言われて、「任せてよ!俺が魔物なんて全部ぶっ飛ばしてやるからさ!」なんて答えたら、微妙な顔で笑われた気がする。
いや、そう見えたってだけかもしれないけど。]