― サクソー川・修道院跡側 ―
[即席橋を狙っていた舟上部隊が異変>>258に気付いたのは、潜水兵が息継ぎに顔を川面へと浮上させた時。
弓兵は矢を番えて再度浮上してくる時を狙う。
幾人かは矢を射ることに成功したが、長く潜水する者を狙うのは難しく、一拍の静寂の後に大きく舟が揺れるのを感じた。
片側の舟縁にいくつかの手が現れている]
『うわぁ!!』『たっ、退避しろ!!』
[南岸際に居た者はほうほうの体で岸を駆け上がるが、それは若干名程度。
大半は舟のバランスを崩され、川へと放り出されてしまった。
軽装である弓兵で泳げる者はどうにか岸まで泳ぎ切る者も居たが、盾持ちの歩兵や泳げぬ者は下流へと流されていく。
結局、岸へと戻れたのは半数以下の弓兵のみ]