[やがて彼等二人がこの屋敷を辞するのを見送るその後で男は]
… … … … …真実心底から、とまではいかないが。
… … …なかなかに君の熱に揺さぶられたのだがな…?
[ぽつりと零した。彼の盟主は果たして気付いているだろうか。
そもそも己の利権に聡い貴族が、変革を望む彼等に敵対を選ばないと云う意味が]
… … …クロード・ジェフロイ。もしかして君は。
意外と、よくばりなのかな… … …?
[私兵も払われた応接室の中で、まるで苦笑する様な嘆息する様な。
そんなとても珍しい表情を、男はひとり浮かべていた*]