― 決戦の日 ― さーあて、んじゃあ行ってみるか。[出立の号が出されたなら、こちらは軽い口調で歩兵隊に呼びかける。両腕と足の傷にはきっちり手当てが施され、切り裂かれた籠手も新しいものと取り替えている。せめて鉄製使ってくれ、とは言われたものの、腕の動きを遮るものは使いたくないから、と。それだけは頑なに断っていた]