

― 後日・某治安組織自室 ―
[口篭るような様子のアデル>>297に小さく息を吐き、人が来るからと訪れる者も少ない自室へと移動する。
部屋は余計な物を置かないシンプルなもので、思いの外片付いているようにも見えるだろう。
実際は寝るための場所と言った形であるため、何も無い、が正しいのだが。
ともあれ自室へと入ることで人の気配が薄れ、それを感じ取ったアデルが小さく息を吐くのを聞く]
………ぁ。
[言われて、ようやく怒っていた意味を理解した。
アデルの腕から手を離して、ばつが悪そうに頬を掻く]
…ごめん。
[流石にこれは謝った。
事実言わなくても良いことだったし、本当につい口から出てしまったものだったから、言い訳すらも出て来ない。
逸らされた視線が居た堪れなくて、掻く仕草は後頭部へと移っていた*]