人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


調理人 オズワルド

[>>207――……油断を、していた。

覚醒後の衝動に任せてソマーリュを嬲り、
満足し切った自分は、そのまま揺蕩う微睡みの中へ落ちた。

街で買った娼婦のように、勝手に出ていくだろう。
そう、思い込んでいた。

それはソマリの少女のような外見が産んだ幻想であったか……

完全に"ソマーリュ"という獣の本性を、読み違えていた。

――手首への、違和感。
不審に思いながら薄目を開ければ、
普段の姿に戻ったソマーリュが、こちらを見下ろしていた。

瞬間、状況を理解し、覚醒する。

身を攀じれば、締め付けられた革ベルトが ギチリ と鳴った]

(298) 2013/10/02(Wed) 23:23:20

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