[矢張り、リゼットは姉の墓へ行っていた様だ>>288。今日も彼女の墓の前には鮮やかな花が手向けられているのだろう。ひとつだけ、離れたところにあるお墓に淋し気に揺れる花。…が、何度も目にした光景だ。そうですか、とリゼットを目で労る。目の前の少女は微笑んでいた。なのに、何故だか酷く淋し気に映ったんだか。無理して笑っている様な、少女の笑みに違和感を感じたんだった。]