― 虚無の深淵 ―[若き騎竜師たちと、その相棒たちの乱舞は、薄墨色の分身を消し去っていく。それに憤ったのか、『虚無』本体がぶるん、と震えた。合わせるように、球体の本体から触手が伸び、薄墨色の球体は更に異様な態になった] ……このままだと、消耗戦か。 そうなると……。[最終的には、『虚無』の中央にある核を打ち砕かなければならない。それには、相応の重い一撃が必要になる。自分でもやれなくはないが、こちらには散らした後のあれこれもあるし……と。そんな思案を経て]