[こちらのやり取りを聞いていたのか否か――魔王の刃であり盾たる魔獣は、自らの拳でもって次々と鎧を砕いていく>>294。 爪を用いての戦闘より若干殲滅の速度は鈍るか。 しかし敵の弱点を捉えた着実な戦い振りは、幾度も響く金属音でも知れた] ――己の身一つでの戦いで、あれに敵うものはそうはおるまい。[自身も含めて――とまでは口にせず。 魔王は己の本分たる術の行使へ意識を向ける]