……。
[身を硬くして小さな魔物の仔をぎゅうっと抱えて待つが、二人ともが自分にも腕の中の小さな魔物にも興味を示さず。驚きすらされなかったことに逆に驚いた。
一人は修道士と名乗った青年、もう一人は足が悪いのか、淡く光を放つ杖をついている。
興味を持たれないのであれば、むしろ幸い。警戒は解ききらないまま距離は縮めずに]
――あの。すいません。お聞きしたいのです…ここは、どこなのでしょうか。
魔界、と、聞こえたように、思うのですが…
[困ったような声。魔界であれば、魔物の仔がいるのも頷けるのだが]