[投票結果が出た。やはり票を集めたのはオットーだった。
ある程度予測は出来ていても、血の気が引く気配を感じつつ、幼馴染であり大切な仲間へ話しかける。
それが、オットーに投票した責任。そして最後の挨拶。]
今日の処刑は俺が行う。
でも俺は、こんなことやるの初めてだから。刃物で首を一気に切る方法しか思いつかん。
[本当はそれでいいかと問いかけねばならないが、じゃあ別の方法でと頼まれても無理だったから、敢えて口にしなかった。
厨房から持ち出したナイフを用いて、裏庭で執行するつもりである。オットーの命を奪った赤は、やがて雪に紛れ消すことができるから。*]