[乗っている人間を別とすれば、蒼白い星にとって乱気流などなんら障害にならなかった。迎撃するように振るわれる爪。] (な め ん な !!)[声を発する余力すらないが、乗る以外のことができないなんて、矜持に関わる。迎撃するのに合わせて突き出された爪を戈が受け止めて勢いそのままに弾き飛ばす。阻めるものは何もない。そんな思考の間隙すら許さぬ勢いを乗せて、征魔天角を名乗る六翼の竜の胴体に頑丈な頭を叩きつけた。その勢いは止まらずに落下を続け、浮遊する岩場へと激突するまで続いた。]