―ヴィクトリアに声をかける前―
[白い猫に、名簿と
キー・ロックやモニターの伝言を頼んだ後>>240。
消えかける白い猫を、慌てて、はしっ!と掴まえた。]
―――…ま、まって、スノウ!
ひとつ、聞きたいことがあるの。
[白い猫をそっと抱き上げる。
ル・ウルタールと留学先である地球の往復で、
何度かこの船を利用してきた時には。
白い猫や愛らしい兎に、
こっそり秘密の話を聞いて貰うのが、数少ない心の慰めだった。
すっかり友達のような感覚を持つようになり、
これまでの乗船時と同じように、彼らといる時は、
口調も声も、素の“わたし”――…「サーラ」のもの。]