―― 避難艇付近 ――
[クレステッドとベルガマスコの二人をメイン・サロンまで護衛し、その足で避難艇の方角へ。
もうあらかた避難は完了しているのか、通路に人影は見当たらない。>>290
ドロイドとの攻防の痕跡がそこかしこに残り、場所によっては先程の第二エリアよりも状況は酷いように感じられる。
皆無事に避難出来ただろうか、こちらに来ると言っていたセンセイは。
しんと静まり返った廊下に、駆ける靴音が響く。
――とはいえ、先程まで暴走したドロイドと幾度も出くわし、さらにはクレステッドから聞いた話によると、外部からの攻撃の痕跡があるという。
いつどこから攻撃が加えられても対処出来るように、神経を研ぎ澄ませつつ、けれども身を隠すこともなく全速力で避難艇へと向かう。
ふと、行く先に人影が見えた気がして、]
避難のお客さんですか!?
避難艇はすぐそっちです、誘導します!
[声をかけた。
顔はまだよく見えない。
――例えばもし、“あの船”にいた頃――… 八年ほど前からいる船員がいたとしても、分かるか否かは定かではないし、
当時いなかったものならば、知る由もなく。>>0:162]*