― 数日後あたり ―
あんたさ、細かいこと気にしないにも程があるぞ?
[ そんな気はしていた。むしろ、そんな気しかしなかった、が、それが希望的観測なのじゃないかと危ぶんでいたら、やっぱりマチスはマチスだった>>200 ]
人喰いの魔物でしたって言われて、いきなり約束破るなって説教始めるかよ…
[ ぼやくように言いながら、後悔はないのか、と問われれば、顔は泣きそうに歪む ]
大将……
[ 別れたくないと言ったマレンマの顔が脳裏に浮かび、そして、見つめ返したマチスの瞳の揺るぎなさに唇を噛む ]
俺は、でも…ほんとに、いつ消えるか判んないだ。
もしも、このままあんたと一緒にいても、いざ宇宙船が飛び立った、その時に消えちまうかもしれない。それじゃ、困るだろ?
[ 口にする言葉はしかし、本当は消えたくはないのだというコンラートの気持ちを、そのまま漏らしてしまっていた ]