― リオレ島への帰還途中 ―
ああ、すまん、シロウ。俺よりも重傷者は沢山いるだろうに。
[骨折以上の怪我はない、と、ほぼ判っているのだから、後回し、最悪リオレ島に戻ってから治療すればいいという男の主張は、副長以下の部下達に、即座に却下され、呼び出されてやってきたシロウに>>239男は申し訳なさそうに眉を下げた]
何言ってるんだ、お前。あの状況で、俺が行かないわけがないだろう。
[本当に来ると思っていなかったという言葉を聞くと、心外とばかりにそう言って]
ナハティガルは沈ませられない、あれが不沈艦であり続ける事が、多くの兵の心を支えてるからな。それに、お前さんも失えない。何よりも俺が、提督もきっとな。
[だから、助けるのは当然だと、笑う]
…うん、よくもたせてくれた。本当に…礼を言うのはこっちだ。あの海域を突破されていたら、提督も無事には済まなかったかもしれない。相手が相手だったからな…
恩返しか?...ん、まあ、いつかな。
[>>240それを要らない、と言わなかったのは、胸の内にある企みのため、だったが…そんな必要は実はなかったのかもしれない]