― 交戦前夜 ―[ あの時のファミルの表情を間近で見ていたのは彼だけだ。どんなに抑えこんでいても、二つの想いに引き裂かれそうになっていたその様子は、黙って放っておくことは出来ないと思わせるには十分で ]親しい相手だったのか?[ けれど、彼は、二人の繋がりについては何も知らなかったから、それを問いかけた。真実の答えが返るかどうかは正直、自信がなかったが、機会は今しかないだろうと思っていた* ]