[話を終えれば、ジャンの傍へと戻って、
周囲に聞こえぬよう、僅かに声を潜める。]
あの爆発がM1915手榴弾のものとなると……
後で確認はしますが、こちらの管理している物が
使われている可能性が高いでしょう。
[どの倉庫にあったものにせよ……とは前置きをして。]
砲術科倉庫、弾薬庫の鍵は、一つは司令塔にあって
簡単に持ち出せる状況ではないですし。
もう一つは、俺が肌身離さず持っています。
短艇だけが見つかって艦長の姿は見えなかったことからも考えて、
向こうさんに鍵を取られている可能性も
考えないといけませんかね……。
[面倒な話ですが、と、表情を曇らせた。
自らに疑いを向けない為でもあるが。
事実、艦長から奪った鍵は、頼りになる仲間の手に渡っている。]