ークレメンスと合流した後ー
[こちらの居場所を伝えてから暫く、相手の姿が目に入ればのそのそと近くに寄って武器庫へ向けて歩き出す。
道中何か話していたかもしれないが、その間男は周りに視線を巡らせていた。
人目に付かない適当な小部屋、或いはちょっとしたスペースを探していたから。
何か話していたなら男がどこか上の空であるのを気付かれたかもしれないが、気付かれたとしても問題にはならない。]
ちょっと、そこの部屋いいか?
話しときたい事あってな
[そう声をかけたのは、扉が開いたままになっている小部屋を見つけた時の事。
相手がこの提案に乗り気じゃなくても、「まぁまぁ」なんて笑いながら背中を押して共に小部屋へと入る事になっただろう。]
なぁクレメンス、独身って言ってたの嘘だろ
あんた、家族いたよな?
それも……”殺された”家族が
[入って早々、男と死神にとっての本題をぶち込んだ。
突拍子もない家族についての話。
誤魔化されようか認められようが、そこは重要じゃない。
男には分からずとも、死神はお見通しらしいから。]
なんでそれを知ってるか、簡単な話さ