― 王城・応接間 ―
[獲物の位置を教えろと命じたとたん、しどろもどろになる相手>>274を見て、おやと頭を傾ける。
暫くして納得の顔で、肩を揺らした。]
わかったわかった。報告の件は心配するな。
こちらで適当なものを派遣する。
[人選は多少考えたほうがいいかと頭のファイルに書き込みつつ、傍付きに命じて小さな徽章を持ってこさせる。]
おまえが隊長だという印だ。
身分証か通行手形だと思ってくれてもいい。
[ナイトメアを乗り回す集団は、すでに魔軍の中でも有名だ。
これまでも通行に困ることはそれほど無かっただろうが、正式に配下となった証を与えるのはまわりに対して周知するためでもある。]