― 夕刻前・カレン東 ―
[そろそろ魔物の活動時刻だ。
ともすれば、ここからもうそろそろ開戦するかもしれない。
騎士団の内部に、猫一匹を抱えて走る小柄な男が一人。
否、魔術の心得が無ければそれは、ただの風にしか感じられないようにめくらまし、透明化、そんな呪いと水と光、それに風の精霊で起し、それを猫妖精に手伝わせながら、軍の合間を駆ける。
勿論、暗殺なんて殊勝なモノじゃない。そこまでファミルは真面目な部下ではないし、簡単に切り捨てられるモノだとも理解している。]
天幕多すぎるだろ…ほんと…
[精霊たちがいつ機嫌を損ねるかひやひやしながら、
ちょっとくらい減ってもいいんじゃないの、なんて、ちょっと駄目な方向に思考が傾きかけたりもした。]