任せたぞ、べリアン。[ そして、言うだけ言うと、すぐに踵を返した。 ] お前も、良い返事を期待している。[ ファミルの肩を、大きな手で軽く叩き、 もしかしたら脅しに聞こえるかもしれない一言を落として。 ……実際は、この商人にさほど期待などしてはいなかった。 他者の顔色を窺ってばかりいる卑屈な商人。将校の器ではない。 これから誰にも悼まれずに死ぬ。 所詮、そういう運命の男だ。 ]