[感情晒せば言葉が荒れる。それも小箱の内側に引っかかっていた己本来の欠片。愛娘を想い、手を打つ公の寛大さに皮肉の一つも飛ばしたいが、如何にも舌が回らない。>>234家の名も、己の力も、全て使う心算でいた。彼が潰えれば、彼女が泣く。惚れた女を泣かせて、何が義務か。] ―――ッ、君に言われずとも、勝手にやる。 君はのうのうと薔薇でも茨でも芽吹かせていろ。 俺は堂々とアプサラスを妻に迎える。 苦労など掛けてやるものかっ!