― 食堂 ―
[医務室が賑わいを見せている頃、青年の姿は食堂にあった。]
おばちゃーん。
大盛り丼とハムチーズサンドとお任せプレートってのと、
そこの野菜スティックと、あと何か肉!
…ん?これ? だーいじょうぶ大丈夫。
こんな傷くらい俺に限らずしょっちゅうだろ。大袈裟。
[オカン的気遣いの行き届いた食堂マダムから「はいよ」と手渡されたトレイは二つ。
肩の傷は目算通り深くはなかったものの、服布の血を拭わなかった所為で大量出血に思われたのだろう。
盛大に包帯を巻かれた。腕が動かしにくい。]