― 後退後:拠点・天幕 ―
いや、有難いよ。本当に助けられた。
……そうか。武器及び防具、補充が必要な物があれば、随時北の武具庫へ向かうよう伝えてくれ。補給班には、話を付けておこう。消耗品に不足はないか?
[>>288事務的な報告に頷いて。
その後、ウェルシュの件に及べば。]
……事実はありのまま、だな。
軍法会議となれば、取られる調書は我々の物だけではない。下手に庇おうとして他の目撃者の証言と食い違えば。それだけ、ウェルシュに余計な罪科が及ぶ。
特に……ウェルシュ当人が、その嘘を貫くには、難しいのではないか?
[どこか俗世離れした気配を纏う少女に、後者を思う余地はあっただろうか?
それよりは、『結果として敵将が死ななかった』方を推す方向にしてしまおう、と。その瞳を見返して*]