[濡れた指を舐める彼の所作は、ただそれだけのことなのにどこかイケナイ物の感じがして、アルビンは目を泳がせた]悪戯ですか。[若くて素直そうに見えるのに、あの方のような事をする。人を助け教え導きたいという、もはや職業病になってる思考で、そういう事をしてはいけませんよと言いかけて、それから、自分はもう神父ではないという事実に言葉を飲み込む。先んじて謝られたこともあって]もうしないで下さいね。[困ったように微笑うにとどめた]