― 戦いの日・橋方面へ ―[出撃の朝は晴れた。軍を先導するように南へ飛んでゆく小鳥を手庇で見送る。羊の群れは先行して草を食んでいることだろう。そこだけ切り取れば長閑なものだ。] いつもなら俺が率先して偵察に行っちゃうところだけど、 今回はそういうワケにもいかないんでね。[そう言って馬上の人となるカークは、解放軍盟主と揃いの武装をした影武者仕様だ。髪の色もディークに似せて明度を落し、挙止もそれらしさをまとう。]