リュウも、シエルも、大丈夫だから。
ちゃんと、それぞれ見つけた場所で生きていけるから。
……置き去りにしちゃった事で嘆かないで。
あなたの代わりにはなれないけれど。
あなたと同じように、リュウとシエルを守って支えて、一緒に生きていくひとたちがちゃんといるから……ね。
[だからどうか、悔いに捕らわれないでと。
願いを込めた言葉に沿うように、天龍と虹竜が鳴き声を上げる。
それぞれが大丈夫だから、しあわせだから、と。
紡ぐ声は鈍色を揺らして。
くぁぅぅぅぅぅ……という静かな声が零れ落ち。
直後に、鈍色の龍は解けるように消え失せた。*]