[カサンドラの頷きに頷きを返していれば、
彼女の口から零れた名に、双眸が僅かに細まる。>>256]
ラムズドルフ……
[ノトカー、か。そんな呟きが漏れる。
士官学校時代、ノトカーがユーリエと交際を始めてからというもの、ユーリエと姉妹のように仲が良かったアリーセを介し、自ずと交流が増えていた。
元々ノトカーが快活で人懐っこい性質であったのも大きい。共に出かけてみたり、時には相談を聞いてみたり、互いの恋人の西寮での別の呼び名>>1:724に笑い合ったりもした。
明るい時勢とも言えなかったが、柔らかな思い出だ。]