くたばりぞこないって……あー…シモンか。
ガキがいるから心配するこたねーだろ。
[懐かしい名を口にしたように思う。
彼も自分と同じく体に傷を負い、除隊した身分だ。
村に戻ってから顔を合わせたが、酒に溺れ始めてから会わなくなって久しい。
同じ負傷兵と言う立場でありながら、どこぞで拾った子供を育てる
彼を見ていると惨めな感傷に浸るため会い辛さもあった。]
ま、俺はメシにありつければもう用はねェよ。
そんじゃ精々仕事に精を出せよ、神父様。
[すっかり温くなったスープを一気に胃に流し込んで、空になった皿をジムゾンに投げて返す。
わざわざジムゾンを名前ではなく職業で呼ぶのは揶揄を込めて。
この口の悪いジムゾンが神父だなんて、それだけで笑えてくるものだ*]