人狼物語−薔薇の下国

448 vinculum lapis


電気石の赤鬼 キアラ

 今日は――
 えっ、なに? そんなに他の種族を島に入れていいのかって?

[温泉を湧かせた人物の正体に、今更ながら島の長老連中が恐れ戦いていた。
 龍族とは直接事を構えたことはないが、古く権威ある種族と咎人である鬼族は、互いに関わりを持たぬようにしてきたからだ。
 『柱』という立場を彼らは信用しているが、かつての神子と『柱』が鬼族を今の地位に追いやったことも、また事実である]

 そうだねぇ。
 ――『柱』になってからさ。アタシもアタシなりに、この島の歴史について調べてみたんだよ。
 島の中に居るだけじゃわからないことも、当然あるからさ。

[周りの人々の顔を見まわして、娘は続ける。
 そうした話しぶりもまた、『柱』になった後に身に付けたものだ]

(290) 2016/09/28(Wed) 00:01:45 (suzukake)

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