― 先の刻/旅路にて ―
[『譲葉』と言う世界がどんな場所か、一部しか見ることの出来なかった選の間では想像も出来なかった。
闇桜の領域や凍柊の領域のように、一つのものに特化された地域も多いのだろうか。
元の世界と似た場所もあるのだろうか。
疑問は尽きない]
ふふ、楽しそうね。
[空を見上げる蒼月>>285>>286の隣で、白単衣に深い蒼の袴を纏ったナネッテが笑う。
最初に蒼月が誂えてくれた装束は、今となってはお気に入りのものとなっていた。
笑いながら少し首を傾げば、右耳に在る耳飾りがしゃらと揺れる]