[それに少々悲観的すぎはしないだろうか。
まだ最悪の場合になると決まったわけではない。まだ会っていないけれど、残った乗員もそれを避けるために尽力していることだろうし。
ただ、口先だけの励ましも紡げなくて。
説明が終わった時、また考え込んでしまった。]
………………。
…ほんとにそれ以外には使わないっすか?
[ややあって出たのはそんな言葉。
それは他の危険な用途に使わないかという念押しで。
それから他の人や船に危険は及ばないかなど、船や乗客の安全を確認しただろう。]
…アナタの考えてることはわかったっす。
できれば、その措置が使われないことを祈るっすけど…
わかった、っす。良い、っすよ。
[結局は折れてしまった。
それはこの人の願いを叶えてあげたいと思ったからで。
この人の力になりたいと、思ったからで。
なぜそう思ったのかは自覚することはないまま。
言いよどみながらも、了承の意を告げる。
迷ったのは他の人を守りたかったのと、そして、 ]