── 回想:藍玉の瞳 ──
[ 何度も、何度も夢を見ていた。
真っ暗闇の中で手を伸ばす夢を。
高熱に魘されながら、じくじくと焼けるような激痛の走る目の痛みに耐えながら。
伸ばした手は届くことはなく。
そうしていつの間にか、その手には短刀を握っている。
(いや、やめて!!)
声にならない、自由に身体が動かない。
まるで定められたプログラムのように、両の手は同じ動作を繰り返す。
肉を断ち、骨を削ぐ嫌な感触。
夢の中なのに、拭っても取れない血の粘りが生々しくて。 ]
っ、ぁぁぁぁあああああ!!!
……、っは、はぁ……
[自らの絶叫で目が覚める。
目にぐるぐると巻かれた包帯で、夢から覚めても真っ暗闇の視界。
動けば、ずきっと重たい痛みが走る。]