人狼物語−薔薇の下国

68 Es2nd― 緋の世界に滲む月 ―


薬師 クレステッド

―王の間へ行く道すがら―

[人型に戻れば、目があからさまに酷く落ち込んでいますと訴えてきて、たじろいだものの今は、と内心首を振って押し留める。>>283結果として、更に歩みが遅くなってしまったが……。

疑問に素直に答えてもらえるとは思っていなかったが、
はぐらかす様子に眉を顰めるのを止められない。

自分の脇を抜けて去る彼が、未来を暗示しているようで]

 カレル!!

[叫ぶが、彼は振り返ってくれただろうか。振り返らなかったとしても、肩を掴みその歩みを止めただろう。]

 俺の幸せはお前と共にある事だ。それは譲れない。
 ……けれど、お前が何処かで自分のなすべきことをしたいのなら、止めない。けれど、お前が納得する日が来たのなら、俺の元へ足を運んでくれ。

[それが、自分に出来る精いっぱいの譲歩だった。
永遠の別れになるかもしれないが、彼の負担になるかもしれないが、伝えておきたかった。自分の身勝手さを嘲笑いたいが、止められない。]

 それまで、この言葉をお前に贈るよ。

(287) 2013/10/12(Sat) 02:52:05 (ハチドリ)

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