[ 頽れるように倒れた後、ロウの声が聴こえた気がした。>>272閉じかけた瞼をふっと一瞬だけ、持ち上げる。血色に霞む視界に、ローとカサンドラの姿がおぼろに見えて。立ち上がろうとしたけれど。もう何処か痛いのかわからないような、全身の痛みに、ふっとまた意識が遠のく。 ( ……だいじょうぶ、だいじょうぶだから…)[膝をつくロウ>>275を安心させたくて、いつかのように頬を撫でようと震える指先を伸ばして、“大丈夫よ”と微笑もうとしたけれど。 たぶん、うまくいかなかっただろう*]