[ダーフィトの剣とまみえるのは初めてのこと。 ゆえに、駆け出す速度が計算された歩速であることにまで思い至ることはないが、弓騎兵隊がザッと草の擦れる音を立てて輪を大きくするだけの猶予は恐らく「与えられたもの」。 それを感じ取れる程度には修練を積むことは出来た――彼のお陰でもある。 剣の切っ先はどう狙うか。 左の腰に付けたバックラーを弾くように外し、 臨戦の構えを以て刃牙を迎え入れる。*]