[イドに何かを伝言している様子には口を挟まない>>277
その間に考えを寄せて居たのはあの子供のこと。
血液の摂取量に比例して身体を奪われるけれども
彼の人格と自分のそれが次第に綯交ぜになっていく。
フェリクスの裸体を前にして何かが騒ぐのも、あれのせいなのか]
……
[少し離れた場所で身体を清めるフェリクスに不審は寄らない。
しかし、無理に顔を逸らす態度には意識が向いた。
何かを言いかけて、しかし口を閉ざす。洗う手に集中しながら。]
極楽 ?
[清め終えて湯船に浸かった所で、フェリクスの言葉を拾い。
鸚鵡返しに問うた後、湯をかき分けて彼に近寄る。
濡れたコウモリ型の羽根は、静静と濡れ細いで湯に浮かぶ]
ハ、 …まだ血も飲んでいないのに、極楽?
童貞臭い事言ってるんじゃないよ、最上も知らないで。