…、Noli me tangere.[聖書に綴られた中の一句を、口にする。] ―――…私に、ふれるな![優しさとさえ見えるような抱擁に、返る声は憎悪すら感じさせるものだった。] はっ…… 評議会とやらは…血親を失くした”孤児”に慈悲を施して崇高な生き物にでもなったつもりか? 優越感を満たすだけの玩具や道具として存在し続けるなんて、私は真っ平だ。 殉教?……私が殉じるのは、教義ではない。己の心にのみ。