[茶色の髪が大きく揺れた。 申し入れへの諾と共に馬上より飛び降りた敵将は、 剣を構えエドルファスへと接近する。>>278] ――…! 我が意を汲んでいただけたこと、感謝する! [自軍騎兵の番えた矢は微動だにせず敵軍を捉えていたが、 即座、彼らに向け手武器を下ろし下がるよう素早く手で命じた。 ダーフィトを始め、相対する正規軍の誇り高きをよく知っている。 一対一で刃交わさんとする者らに不意打ちを行うようなことは決してない。]