――第2エリア→データ資料館――
[私の動揺は収まらず、再び外に出ることにしました。
もう涙の痕は目立たなくなったのですが、今度は別のことに意識を持っていかれたのです。
今度こそ気分転換に明るい気分になりたい、美味しいものを食べたい、と思っていたのですが。
歩いている最中、背後から男性が私を呼び止める声が聞こえてきたのです。
データ資料館の場所はどこですか、と。
それはとても、落ち着いた優しい声でした。]
はい、それなら……――。
[普段通りに振り向くと、そこに“タイガ”さんが居たのです。
私は暫くの間、呆然と立ち尽くし、暫く何も答えることが出来なかったのです。
その様子は、不審者だと思われてもおかしくない位に。]