[青味を帯びた双眸は既に焦点が定まっていない。朦朧としているその頬に再度口づけてから]…。[ふと思いついたように彼女の夜色の髪に手を翳す。と、鮮やかな三色菫が一輪、その手元に現れれば、それを彼女の髪に挿した。先程見た村の祭壇にも添えられていた小さな花。>>18砂と岩ばかりのこの地に、それでも健気に花を咲かせたその花を、彼女が見ることはもうないだろうから]**