[……ふと。
>>254飄々とした金褐色に、ちらりと目を向ける。
出会いが出会いだけに。
この男と今こうして話をしているのも、不思議ではあるのだが。]
……氷竜と鉢会わねばいいのだが。
[度々食事は共にするが。彼が居た時分の氷竜の動向やら隊の編成やらは、進んで問う事もしなかった。
一つに。『根こそぎ引きだせ』という命への、ささやかな反抗心と。
……もう一つ。氷竜に度々聞こえる“褐色の竜”の主の名に極力触れぬよう、言葉を濁した結果。
こういう場所で向ける会話はいつも、無難な物となっていた。
ただ。思い出すのは、邂逅の刻*]